異文化 都市の体温 2024年12月6日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom ヴェネツィア大学で日本語講師をしていたときのこと。授業を終え、片付けをしていた教室に、三ヶ月前に日本に短期留学に送り出した男の子、ダヴィデが顔を出した。 「あら、おかえり。日 …
本・作家 ネガティブ・ケイパビリティ、畏敬と共感と 2024年11月23日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom ネガティブ・ケイパビリティという言葉を、最初どこで聞いたのだったろう? 負の力? うしろ向きな能力? なぜかわからないが、ネガティブという言葉に惹かれた。作家で精神科医でも …
旅 アサギマダラの愛の夢 2024年11月9日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom 数年前の秋、京都をひとり、ぶらりと旅したことがあった。ひょんなことから機にめぐまれ、二、三日、ひとりでお寺やお庭などをまわった。京都には何度も来ているが、いつもだれかといっしょ …
映画 グラン・トリノとミシガン 2024年10月26日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom 来たるアメリカ大統領選で、ミシガン州が注目されている。選挙の勝敗の決め手となるスイングステートのひとつということで、先日も、トランプ、ハリス両候補が、デトロイト北西のオーク …
異文化 親愛なるイエール 2024年10月13日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom イスラエルとパレスチナの戦争が始まって、もう一年。爆撃やガザの惨状、両国の人々の苦しむ姿を報道で目にしない日はない、どうしようもない非力感とかなしみのなかで、イエール、あなたの …
エイジング 老いは第二の思春期? 2024年9月28日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom 若いころ、老いというのは到達点のように思っていた。人生の山を越え谷を越え、たどり着くところにはおだやかな高原があり、ようやくそこでゆっくりできる——。 漠然とそんなイメージを …
イタリア人的考え方 フェッラーリと郵便 2024年9月21日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom 先日、元イタリア駐在員の友人たちと食事をし、イタリア時代の苦労話でおおいに盛り上がった。 家族の滞在許可が何ヶ月たってもおりない。それで移民局に電話してもいっこうにつ …
本・作家 光る君へ——あさきゆめみし 2024年9月8日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom NHKの大河ドラマ「光る君へ」、見ています。テーマ音楽がうつくしい。まるで色とりどりの絹糸がからみ、ほどけ、空に放たれて輝くよう。毎回聞き惚れてしまう。 ドラマの影響で、また …
イタリアのことわざ・気になる表現 おなかで考える 2024年8月24日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom ちょっと気がふさぐことがあって、旧知の友人のイタリア人に、「わたしの人生、なんでこうなっちゃったかなあ」とぼやいていたら、「自分で選んだんでしょう」といなされた。そうかもしれな …
映画 夜の外側 Esterno Notte 2024年8月18日 トリリンガル・マム トリリンガル・マム Trilingual Mom イタリア映画の巨匠、マルコ・ベロッキオの新作、「夜の外側」を見てきた。極左グループ「赤い旅団」による、イタリアの元首相、アルド・モーロの誘拐事件を扱った作品だ。前編・後編あわせ …