こんにちは!トリリンガル・マムです。
さて、「海外で子どもをバイリンガルに育てる」というテーマについて、これまで3回にわたって、わたし自身の経験をお話してきました。
海外での事例を紹介していますが、日本でお子さんをバイリンガルに育てたいと考える親御さんの参考になる点もあると思いますので、よろしかったら読んでみてくださいね。
今までの記事の要点のまとめ
生まれた時から言語環境をきっちりと分け、子どもの中に二か国語のチャンネルを作る
読み書きに関しては絵本やひらがな・漢字カードを使い、ゲーム感覚で覚えさせる。
小学校に入ってからは日本の国語の教科書を使い、カリキュラムに沿って学習をする。
しかし、せっかく日本語を苦労して覚えても、小学校に上がり、学年が進むに従って、維持するのがむずかしくなっていきますよね。
「学校の勉強だけで精一杯なのに、ふだんは使うこともない日本語をなんで勉強しなきゃいけないの?」「モチベーションが保てない」…子どもがそう思うのは無理もありません。
でも、親からすれば、できれば自分の母国語である日本語で子どもとコミュニケーションをしたいし、小さい時から苦労して身につけさせた日本語を忘れさせたくないですよね。
どうやったらせっかく覚えた日本語の定着をはかれるか。子どものやる気を維持できるか…
Contents
日本語キープアップの例
イタリアでいっしょに子どもたちの日本語補習を自主運営していたおかあさんたちは、それぞれできる範囲で子どもの日本語維持に努めていました。以下にその例をご紹介します。
- スカイプで定期的に日本の家族や友人と会話させる
- 日本語の本を読ませる
- 日本語の映画を見せる
- 日本の小学校に体験入学させる(学校次第で受け付けてくれるところもあります)
- 夏休み、日本のキャンプに参加させる
- 高校になったら日本に一年間留学させる
今ならインターネットでできることが増えたので、ネットで日本語の授業を受講したり、本や映画に触れたり、もっといろんな方法がありそうです。
子どもがイヤと言い出したら尊重してあげたい
でも、どんなに効果的な方法があるにしても、子どもが成長して、もうこれ以上は日本語を続けたくないと言い出したら、それは尊重してあげたほうがいいと思います。無理強いしてもいいことはありません。
子どもがおもしろがってやれるところまでやったら、それで十分。そこからは子どもの意思と選択に任せていいと思います。今、日本語に興味をなくしても、将来また取り戻すかもしれません。一度習ったことはなんとなくでも覚えているものですから…
あきらめざるを得なかったイタリア語
最後にうちの事例を。
うちの子はわたしと夫の離婚により、小学校入学のタイミングで日本に帰国したのですが、ずっと日本語に触れさせてきたせいか、日本に帰っても言葉の問題はゼロでした。その時までは完璧なバイリンガルだったのです。
ただ、母子家庭でわたしが仕事に忙殺され、イタリア語を話せるような環境を用意してあげることがままならず、残念ながら、年月とともにイタリア語は忘れていってしまいました。
まあ、くやしかったですが、仕方ありません。10年超ぶりの日本でゼロから再出発。生きるだけで精一杯だったので、イタリア語はあきらめざるを得なかった。
コミュニケーションへの意力があれば大丈夫
しかし、それでも唯一守ってきたことがあります。イタリアの家族との絆です。
父親と祖父母とは一週間に一度、電話やスカイプで話す。叔母やいとこたちとは誕生日やクリスマスには必ず電話等であいさつを交わす。できれば数年に一度は会う機会を作る・・・
絆さえ切れることがなければ、コミュニケーションしたいという気持ちがそこにあれば、言葉はいつでも取り戻せる。わたしはそう信じていました。
自分が生まれながらのバイリンガルではなく、自らの関心や自発的な努力で英語、イタリア語を習得していった口なので、そう思えたんだと思います。
実際、娘はティーンエイジャーになる頃には、自分のもうひとつのルーツであるイタリアと、イタリア語に興味を示すようになりました。
イタリアの父親や祖父母を夏休みに訪ねたりするうち、忘れていたイタリア語をだんだん思い出してきたと言います。ブロークンではありますが、今では再び、なんとか日常会話はできるようになりました。
また、小さいときから日伊二つの言語に触れてきたせいか、英語への垣根も低かったです。好きな洋楽を通じて英語への関心が高まり、高校では交換留学生に選ばれ、オーストラリアに一年留学しました。粗削りではあるものの、娘もなんとかトリリンガルです(;´∀`)
さて、最後までお読みくださり、ありがとうございました!
あくまで個人的な例、経験ではありますが、海外在住であれ、日本在住であれ、子どもをバイリンガルに育てたいと願っていらっしゃる親御さんの、何かしらの参考になれば幸いです。
ではまた。See you! A presto!
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