こんにちは!トリリンガル・マムです。
先日、ママ友たちとの集まりで、10代の娘のお泊まりデートについて話題になりました。今年の春から大学生になった娘さんに、ボーイフレンドと一泊旅行に行ってもいいかと聞かれ、どう答えたものか言葉につまったそうです。
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わが子の異性関係にどこまで口出しすべきか
18才にもなるのだから男の子とつきあうのはいい。しかし一緒にお泊まりというのは一線を超えることになる(かもしれない)。許可を求められてもなぁ〜、と。
わが子の異性関係というのは最も心配であると同時に、ダイレクトに話すのが気恥ずかしい問題。ひと昔前なら、子どもも親に相談なんかしなかったんじゃないでしょうか。
それがこのように、親にフランクに相談できるようになったのはいいことなんでしょうが、その子の成熟度や相手とのつきあいの質にもよるし、そもそも親が口出しすることでもないような気もするし、でも心配だし…はて、どう答えたらいいのか悩みます。
アメリカ 高校生になったらコンドームを渡す
このことに関して、同様に大学生の娘を持つアメリカ人の友人に意見を聞いてみたら、
「うちは娘が高校に入った時点でコンドームを買って渡した。いつなんどき何が起こるかわからないもの」
日本人ママたちのナイーブな心配を一笑に付すような、超現実的な答えが返ってきました。
「大学生でしょ?お泊まりデートなんて普通だし、何才だろうが子どもがやりたいと思えば親が止める術はない。それより、望まない妊娠や性感染症を防ぐほうが大事。最悪、レイプのようなことだってあり得るんだから」
何才なら適当とか、適当ではないという次元の話ではなく、常に危険を想定し、まず身を守ることを考える。なるほど多様性の国、視点がちがいますね。
イタリア 高校生カップルが実家で共寝
また、16才の娘を持つイタリア人の友人、アンナのコメントは、
「大学生で彼氏と一緒に一泊旅行?全然オーケー」
というものでした。
「うちはまだ高校生なんだけど、娘の彼氏がときどき家に泊まりに来るの。夫は嫌がるし、私も歓迎なんかしてないわよ。でも、野外とか車の中でされると襲われたりして危険でしょ?少なくとも家の中なら安全だから…」
イタリアでの初体験は16−17才ぐらいというデータがあり、そのぐらいの年になると禁じること自体がそもそも無理。
またイタリアにはラブホテルのようなものはないので、安全面への配慮から、高校生カップルが家で共寝するのを渋々ゆるしているということなんですね。
アンナによると、そのような家庭は少なくないということでした。
1980年代、イタリアの母親の対応策は
アンナの話を聞いていて思い出したのが、私の義母(別れたイタリア人夫のお母さん)に聞いた話。
義母は現在もう80才を超えている人ですが、二人いる娘たちがまだ10代だった1980年代に、娘らを婦人科に連れていきピルを処方。コンドームを与えていたそうです。そのうえ、
「もしあなたたちが望まない妊娠をしたとしても心配しないで。うちではいつだってもう一人分の食事を用意できるから」
と言っていたというのです。
この話を聞いたときには驚きました。
1980年代なんてそんな昔に、イタリア人の義母は気恥ずかしさなんてものはすっ飛ばし、娘たちを守る現実的な措置を実行していたということですものね。
これにはイタリアがカトリック国で、1970年代までは離婚も中絶も法的に認められなかったという社会背景もあるでしょう。
女性に不利な社会だから、義母は娘たちに身を守る術を教え、「どんな時、どんな状況下においても、ママはあなたを受け入れるよ」というメッセージを送っていたのですね。
義母とはいつもうまく行ったわけではありませんでしたが、この話を聞いたときは敬服したのを覚えています。
現代の日本は昔に比べ、女性にとってもかなり自由な世の中になりました。それでも、セクハラ、受験・就職・待遇等における男性優遇、家事育児の女性の重負担など、女性差別はなくなっていません。
これから世の中に出ていく10代の少女たちには、自分の身を自分で守れるよう、十二分に情報を与え、気恥ずかしくても一緒に話し合うことが大事だと思います。
子どもたちは性に関する情報や知識は持っていても、その意味や状況、もたらす結果が実はよくわかっていなかったりするからです。
そして義母が娘たちに行っていたメッセージ、
「どんなとき、どんな状況下でも私はあなたを受け入れるよ」
と、私も娘に言ってあげられればいいなと思います。
女の子たちが安全に、自由に、旅立てますように。
ではまた。See you! A presto!
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