イタリアのことわざ・気になる表現

ひとりで食べる者は喉を詰まらせる

 

Chi mangia da solo si strozza.  ひとりで食べる者は喉を詰まらせる——
人と交流しながら食事することの大切さを説いたイタリアのことわざだ。
先日、同僚のイタリア人女性にお昼ごはんに行こうと誘われたとき、ごめん、昼はひとりで食べたいと断ったらそう揶揄された。
ああそれで全然オーケーと思ったわたし、もう終わってる? ハハ、終わってますよね。いいの、それでけっこう。誘ってくれた彼女には悪いけど、ひとりのほうが落ち着くし休まる。かわいげなくて悪いけど。

わたしだって親しい人と食事をするのは嫌いじゃない。でもいつも誰かといっしょに食べなければとは思わない。ふだんはひとりで食べるのが好きだ。自分のペースでそのときの気分、体調にあったものを食べられるから。人といっしょだとそうは行かない。

特にイタリア人のグループといっしょだと、みんな好みがうるさいからメニューを選ぶのに時間がかかる。そこから食談義やらおしゃべりが始まるので長くなる。もちろんそれは多様で豊かなことなのだが、近ごろはそれに疲れてきた。というか、空腹なので早く食べたい! わたしなどはおなかがすくとイライラしてくるのだが、彼らは空腹に強いのか、ワイワイガヤガヤやるほうが楽しいのか、余裕で談笑などしている。おとなというか、基礎体力がちがうのですかね。

そんな具合で、自分だけがへそ曲がりなバアさんになりさがったのかと思っていたら、そうでもないことを発見。オーストラリアに住む日本人の友人と話していたら、彼女、「おいしいものはひとりで食べに行く」というではないか。
「人といっしょだと食べることに集中できない。だからほんとうに食べたいものがあるときはひとりで店に行ってとことん味わう」と。

欧米は基本、孤食をしない文化なのに、そこで堂々マイペースを通す彼女、たいしたもんだと感心。しかもへそ曲がりなのではない。「会食のときは人といっしょにいることや会話を楽しみたい」のだそうで、人との交流を人一倍大事にしているからこその孤食なんですね。

そういえば日伊の同時通訳の第一人者だった女性は、気を使うVIPの集まる会食の席で通訳をしながら料理も平らげた、その早業にイタリア人のVIPたちも目を剥いていたそうだ。能力のある人はそんな場でも貪欲に食事を楽しめるんだなぁ。

でも、Its not for me.  お昼休みはやっぱりひとりで静かに食べたいんです。喉を詰まらせたら、それはそれでしかたないということで……。

 

 

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UnsplashPriscilla Du Preez 🇨🇦が撮影した写真, Thank you!

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トリリンガル・マム
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