日々思うこと

新幹線、自由席の席取り論争

 

読売新聞1月16日の記事、「新幹線の自由席『治安悪すぎて怖い』トイレに立ったら席を奪われた」が反響を呼んでいる。トイレに行くため飲み物と上着を席に置いて離れたら、小学生の兄弟に席を取られたという話。

https://www.yomiuri.co.jp/otekomachi/20260115-GYT8T00073/

人の物が置いてあるのを断りなしにどけて座るという発想にまず驚いた。が、もっと驚いたのはその件に寄せられた反響。自由席なのだから席を離れたら席を取られて当然という声が少なくなかったのだ。

通勤電車ならそうだ。でも新幹線だと次の駅まで一時間、二時間もある。ずっと席を空けているならともかく、数分トイレに立つぐらいしかたないと思うのだが……。というか、長年新幹線に乗っているが、それが従来の暗黙のルールだったように思う。

が、「自由席に物を置いて席を確保するのはルールに反している」というコメントがそれなりの数寄せられているのを見て、暗黙のルールや常識という概念はもう指針として弱いのだと痛感した。

では代わりに何を指針に行動したら正解なのか。まあ法律しかないのかな。この件についてYahooニュースで法的エキスパートが法的見解を述べているのを読んだ。

「たとえ座席に荷物を置いて離れたとしても、ほかの乗客の着席を排除できる法的権利まではない」、「空いた席があれば座って構わないし、座席の荷物についても上の荷物棚に置くなど必要最小限の移動をする程度であれば法的な問題は生じません」

法的には小学生の兄弟はまちがっていないということになる。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3a78576ab6dae7cc969a3d8b300f62cfaf168b69

うーん、ちょっと違和感も感じるけれど、法的にはそうなんですね。これからは自由席に乗る際には事前にトイレを済ませ、めでたく席が取れたら死守しないと。

それにしてもなぁ、法律だって完璧じゃない。首をかしげずにはいられないような変な決まりだってある。法的にオーケーならそれでオーケー、それで済ませてしまえるものでもないんじゃないか。

読売の記事では、「昔はもう少し、旅行中に見知らぬ同士、声をかけ合う感じだったので、周りの人に『トイレ行くので席を取っておいてください』と言ったかも」。「荷物が置かれた座席を見つけた時は『そこ空いていますか?』と隣のお客さんに声をかけていた」といったコメントを取り上げ、声をかけあうことがトラブル回避の鍵とまとめていた。

そういえば近年、新幹線でも長距離バスでも、座席の背もたれを倒す際、「倒してもいいですか」とひと声かける人が増えている。みんなえらく礼儀正しくなったなぁと最初は感心していたのだが、観察しているうちに、揉めるのを避けたい心理のほうが強い気がしてきた(あ、でも、礼儀ってそういうことか)。そうしないと白い目で見られそうで怖いので、わたしも最近は必ず訊くようにしている。

揉めるといえば、揉めるのがイヤで必ず指定席にしているという声もあった。「家を一歩出たら、外でどんな目に遭うかわからない」からだそうだ。そこまでの危険を感じてる?と、ちょっと驚いたが、昨今新幹線の指定席化が進んでいるのは、こういう声もあってのことなのかもしれない。

しかし、わたしは今もって自由席派だ。東海道新幹線だとのぞみは10分おきに出ていて、ひとりなら、混雑時でなければ、次来る新幹線に飛び乗れる。その自由度の高さが好きだ。

指定席だと前もって日時を決めなければならないし、その時間に遅れないよう早めに家を出たりしなければならない。しかも乗りそこなったら席を失ってしまう。

東海道新幹線はお盆や年末年始など混雑時は指定席オンリーにされてしまったが、遅刻して指定した席に乗れなかった場合はどうなるのだろう。以前なら自由席という手もあったが、今は指定席しかない。繁忙期だと空きがない可能性が非常に高い。その場合は帰省や旅行をあきらめなくてはならないのか?

自由席にしろ、指定席にしろ、先を予測して計画的に行動しないといけなくなった。それが苦手な自分のような人間は、席を取られたり、乗り遅れて席がなくなったりといった目に遭うんだろうな。やだな〜。

 

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トリリンガル・マム
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